ネックレスは糸で仕上げるかワイヤーで仕上げるか
ヨコタパールは、真珠のネックレスの仕上げには糸の方が良いと考えています。
真珠は日本で養殖の技術が発明され、日本産の絹糸で仕上げをしていたという文化的側面に加え、身につけたときのしなやかさで糸での仕上げに軍配が上がります。
ワイヤーは確かに切れにくいですが、決して切れない訳ではありません
ワイヤーのデメリットとしては
- 折り曲げに弱く、一度折り癖がついてしまうと元に戻らず、またその部分が切れやすくなります。最悪、折り曲げただけで切れてしまう場合もあります。
実際、二つ折りタイプのケースの中で保管中にワイヤーが切れた物を何度も見ています。
- 糸に比べて細いため真珠が回転しやすいです。結果として真珠と真珠の間に磨耗防止のシリコンを入れなければならなくなります。デザイン的にもスマートではありませんし、シリコンの分だけ長さが長くなり、仕上がりの長さが同じであれば糸で仕上げた場合よりも真珠の個数が少なくなります。
- 切れた場合は一気に全ての真珠が落ちてしまいます。勢い良く切れ真珠が激しく飛び散ることもあります。
などがあります。
糸は物理的な強度としてはワイヤーよりも弱いですが、最近は絹糸ではなく頑丈な化学繊維を使いますので余程無理な力を加えない限りまず切れることはありません。どうしても時間と共に多少の伸びは生じますが、それで切れることはありませんし、数年に一度糸替えをしておけば問題ありません。
ヨコタパールでは真珠専用のGPTという頑丈な化学繊維を使用しています。
万が一、糸が切れるほどの力が加わったとすればワイヤーを通してあっても真珠に何らかのダメージがあると思われます。
また、こういう場では少々書きにくいことですが、真珠を専門的に扱っているわけではないなどの理由で糸通しの技術を持たない販売者が、切れにくいことを前面に出してワイヤーでお茶を濁しているという感も否めません。
ずっと真珠を専門に扱っている者としては、真珠のことを良く知っていて、糸通しの技術があれば迷わず糸を使うと思います。
切れないと信じてそのまま使い続けるワイヤーよりも、ある程度交換サイクルがある糸の方がメンテナンスが行き届き、結果的に真珠にも良いです。
総合的に真珠にとっては強くてソフトな糸での仕上げが最適だと考えています。
決して糸替えのご来店で新たな商いをしようということではありません。
真珠にとって、またお客様にとってどちらが良いかを客観的に考えての結論です。
弊社でお買い上げのネックレスの糸換えは無料で行っておりますので、お気軽にお申し付けください。