神戸が『真珠の街』として知られている理由
実は神戸では真珠の養殖はされていません。
では、どうして神戸が真珠の街といわれるのでしょうか?
今から約百数十年前に、日本の先覚者の努力により真珠の養殖技術が確立されました。
それ以降、日本近海はあこや貝(あこや真珠を生み出す貝)の生息に適した環境であることが幸いし、三重県、愛媛県、熊本県、長崎県などを中心に、各地に養殖場ができていきました。
しかしその当時、真珠は日本の多くの国民にとってはなかなか手の届かない高級品で、国内の需要はほとんどありませんでした。そのため、養殖真珠はそのほとんどがアメリカをはじめ、ヨーロッパ各地に輸出されていました。
この輸出というのが神戸が真珠の街であることの1つめの理由です。
昔の輸送手段は言うまでもなく船でした。そこで、真珠は各養殖場から比較的近くにある国際貿易港、神戸港から輸出されるようになりました。
また、真珠の選別や加工をする際には『午前中の北側光線』の下で選別するのが最も良いとされています。
この『北側光線』が真珠の街、神戸の2つめの理由です。
神戸港周辺は北側に緑豊かな六甲山脈がそびえています。
この六甲山の木々の緑に照らされて北側の窓から入ってくる光線が真珠の選別や加工に非常に適していました。
貿易港が近くにあることと、真珠加工に適ししているという立地条件を併せ持っていたため、神戸には多くの真珠会社が設立され、各養殖場から産出された真珠のほとんどが神戸に集まってくるようになりました。
戦後は『ドル獲得産業』ともてはやされ、ますます輸出量が増えていくと共に、多くの真珠関連の企業が設立されました。
現在でも、神戸は日本の真珠加工・流通の約80%のシェアを誇っており、全国の養殖場から産出された真珠の多くは神戸の加工会社に集まってきます。輸出はもちろん、国内へ向けてもそのほとんどが神戸から流通していると言っても過言ではありません。
ヨコタパールはお客様が『北側光線』の下で真珠をお選びになれる数少ない専門店の1つです。
自然な光の下、ゆっくりと真珠を見比べていただける環境を整えています。
それぞれの真珠が放つ輝きをそのままに手に取ってご覧くださいませ。
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