本物の真珠とイミテーションパールの見分け方
頂き物のネックレスや家を片付けていたら出てきたネックレスが本物かイミテーションか分からないとおっしゃる方に、ご自分で見分けるコツをいくつかご紹介します。
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判別方法その1.
触った瞬間の温度
本物の真珠は触った瞬間、ひんやりと冷たく感じます。対してイミテーションパールは生温かい感じがします。私たちプロがお客様からお預かりした瞬間に「あれ?」と思うのはこの手触りがきっかけになることが多いです。
何度も触っていると本物の真珠も体温が移って温かくなってきますので、あくまでも最初に触った瞬間の感じ方です。
判別方法その2.
軽くこすり合わせた時のざらつき感
本物の真珠は結晶のかたまりなので、こすり合わせた時に軽いざらつきを感じます。
対してイミテーションパールの表面は塗装ですのでつるつると滑って全く引っかかりを感じません。
本物、イミテーションに関わらずあまり強くこすり合わせると傷が付きますので、ごく軽くこすり合わせてください。軽くこすり合わせるだけで十分に分かります。
その他の判別方法
- 本物の真珠は貝が作り出すものですから、厳密には1つとして同じ物はありません。ネックレスの中の真珠すべてを1つ1つじっくりと見たときに、エクボの位置、形、周囲の光の写り込み方などがそれぞれ異なっていれば本物の可能性が高いです。逆に全てが同じであればイミテーションパールの可能性が高いです。
- 特に古いネックレスで金具に緑錆(みどりいろのサビ)が出ている場合、そのサビの色が留金付近の真珠に移っていればイミテーションパールの可能性が高いです。本物の真珠でサビの色が真珠に移っている物はあまり見たことがありません
- これも古いネックレスに見られがちなことですが、1つずつじっくり見ていった場合に一皮むけて中の芯が出ているような珠があればイミテーションパールの可能性が高いです。古くなった塗装が剥げて中が見えています。ただ、本物の真珠でも真珠層が剥離している物もあるのでその辺りの判断は慣れていないと少し難しいです。
- 同じく古いネックレスの場合、たんすなどの収納場所からの匂い移りとは異なり、ネックレスそのものが刺激臭を放つ場合はイミテーションパールの可能性が高いです。
- 本物の真珠の穴口 多少膨らみ等があっても綺麗にスパッと開いています穴口(糸が通っている穴の入り口)がスパッと綺麗に丸くなっているなら本物の真珠の可能性が高いです。イミテーションパールは塗料が穴口で少し尖ったようになっていたり、塗料が穴口をふさいでいる感じになっている物が多いです。